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モールドベースとは?構造や金型との違い、部品構成について解説

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モールドベースとは?構造や金型との違い、部品構成について解説

モールドベースは、樹脂成形に欠かせない金型の骨組みとなるプレートや周辺部品をまとめた、金型全体の土台にあたる非常に重要な部位であり、成形品質の安定化や金型の耐久性に深く関わっています。本記事では、モールドベースの基礎構造から金型との違い、部品構成までわかりやすく解説します。

モールドベースとは

まずは、モールドベースの基本的な定義と、規格品・特注品の違いを詳しく整理します。設計や製作におけるコスト・納期管理に役立つ導入メリットも、あわせて確認しましょう。

金型の外周部品

モールドベースとは、固定側や可動側の取付板・型板など、金型の骨組みとなるプレート群および周辺部品を指す言葉です。射出成形時には型締め力や樹脂の射出圧力が加わるため、外側を覆うだけの部材ではなく、入れ子を支える土台としての役割を担います。製品の形状を作り出す部分ではなく、型全体を支える骨組みにあたります。金型全体から見ると、モールドベースは骨格そのものと言えるでしょう。

規格品と特注品

モールドベースには、あらかじめ寸法や形状が定められた規格品と、個別の要求に応じて作る特注品があります。現在では双葉電子工業をはじめとする各メーカーが規格品を幅広く展開しており、これを利用する設計が主流になりました。回転機構を伴う金型や、高硬度な鋼材を求められる案件では、特注品が選ばれます。規格品を軸にして必要な箇所だけ追加工する手法も、コスト管理の方法として使われています。

導入メリット

規格品のモールドベースを導入する狙いは、設計と製作の期間短縮にあります。金型を一から設計する場合に比べ、部品調達や加工の工程を省略できるため、納期は大幅に縮まります。費用の面でも、量産されている規格品を使うことで加工費用を抑えられます。短納期と低コストを同時に満たせるのが、規格品モールドベースの強みです。品質のばらつきが少ないことも、量産設計者にとって扱いやすい理由となっています。

金型との違い

設計の現場で混同しやすい、モールドベースと金型との違いを解説します。製品の形状を作る、入れ子との関係や使い分けの基準についても見ていきましょう。

入れ子との関係

金型は、基本構成としてはモールドベースと入れ子と呼ばれる部品を組み合わせて完成します。入れ子は成形品の形状を直接作り出す部分で、モールドベースの型板にはめ込んで使われます。基本構成として式に表すと、モールドベースに入れ子を加えたものが金型全体にあたりますが、実際にはスライド機構や冷却回路なども加わり、構成はさらに複雑になります。入れ子には耐摩耗性や耐食性を確保する目的で、プリハードン鋼や焼入れ焼戻し鋼が選ばれます。入れ子を交換するだけで金型のメンテナンスを終えられることも、この構造ならではの利点です。

構成範囲の違い

モールドベースが指す範囲は、金型のうち入れ子を除いた骨組み部分に限られます。成形品の形状を直接作る入れ子部分は含まれません。つまりモールドベースは、金型全体から入れ子を除いた部分を指す言葉です。材質にも違いがあり、モールドベースにはSC材やSCM材が使われることが多く、用途によってはプリハードン鋼が選ばれる場合もあります。外側の骨組みと内側の造形部分とで、材質も役割も分かれていることが、両者を区別する基準となります。

使い分けの考え方

設計の現場では、複雑な形状の製品を作る場合や、部品ごとの交換をしやすくしたい場合に入れ子構造が採用されます。反対に構造が単純な製品であれば、型板へ直接形状を掘り込む方法が選ばれることもあります。どちらを選ぶかは、生産数量や製品形状、メンテナンスの頻度によって変わってきます。将来的な金型の修正や補修まで見込んで構造を決めることが、設計段階では求められます。

モールドベースの構造

代表的な「2プレート構造」と「3プレート構造」のそれぞれの仕組みを詳しく解説します。製品仕様に合わせたゲート方式の使い分けについても、ここで整理しておきましょう。

2プレート構造

2プレート構造は、固定側と可動側の型板を軸にした、パーティングライン(型の割面)が1箇所だけの基本構成です。モールドベースの構成部品としては、固定側取付板や固定側型板、可動側型板や可動側取付板、ガイドピンやガイドブッシュ、樹脂の通り道となるスプルーブッシュ、位置を定めるロケートリングなどが挙げられます。突出板やエジェクタピンは、製品の形状や突き出し位置に応じて個別に設計され、モールドベースに組み込まれる部品です。パーティングラインが1箇所にまとまっているのが2プレート構造の特徴で、サイドゲートやサブマリンゲートを採用する金型で、広く使われています。

3プレート構造

3プレート構造は、2プレート構造の部品に加えて、ランナーストリッパープレートを備えた構成です。このプレートは固定側取付板と固定側型板の間に配置され、製品を取り出すパーティングラインとは別に、ランナーを自動的に切り離すためのもう一つの割面を作り出します。パーティングラインが2箇所になる分、部品の数や設計の手間も増えますが、型が開くたびに製品用とランナー用の2つの割面を同時に分離できることが、この構造の利点です。ピンゲートを使う金型で、主に採用されています。

ゲートによる違い

モールドベースの構造は、樹脂を流し込む入口であるゲートの種類によって使い分けられます。サイドゲートやサブマリンゲートを採用する金型には、2プレート構造が向いています。ピンゲートを採用する金型では、3プレート構造が選ばれます。サブマリンゲートは型の開閉と同時に成形品とゲートを切り離せる方式で、後工程の手間を省けます。ゲートの位置と数を、製品形状に合わせて決めることが、構造選定の判断材料となります。

部品構成

固定側と可動側のそれぞれに配置される、代表的な部品構成をご紹介します。長期的な量産において不可欠なメンテナンス視点から、摩耗しやすいパーツについても解説します。

固定側の部品

固定側には、主に固定側取付板と固定側型板が含まれます。固定側取付板は、金型を成形機へ取り付けるための土台となる部品です。固定側型板は、成形品の形状を作る入れ子をはめ込むための穴が加工された板で、型板自体に直接形状を彫り込む構造の場合は型板そのものがキャビティを兼ねます。樹脂の通り道となるスプルーブッシュも、固定側に組み込まれる部品のひとつです。金型の位置を正確に合わせるロケートリングも、固定側に取り付けられています。

可動側の部品

可動側には、可動側取付板や可動側型板、突出板(エジェクタプレート)などが含まれます。可動側型板は、成形品の内側の形状を作る入れ子を保持する板で、直接形状を彫り込む構造の場合は型板自体がコアを兼ねます。突出板はエジェクタピンやリターンピンを固定する部品で、成形機によって押し上げられ、完成した製品を型から押し出します。エジェクタピンは製品の形状や突き出し位置に応じて個別に設計され、モールドベースに組み込まれる部品であり、上下2枚の板でエジェクタピンを支える構造が可動側の要になっています。

摩耗しやすい部品

モールドベースの部品の中には、繰り返しの使用によって摩耗が進みやすい箇所があります。代表的な例が、樹脂の通り道であるスプルーブッシュです。高温の樹脂やガラス繊維を含む材料を扱う場合には摩耗が進みやすく、金型本体とは別の交換可能な部品として設計されています。ガイドピンも可動部分であるため摩耗が進みやすい部品のひとつです。個別に設計されるエジェクタピンについても、樹脂の種類や充填条件によって摩耗の進み方が変わります。このように摩耗する部分を交換可能な部品に絞り込むことで、金型全体の寿命を延ばす設計になっています。

まとめ

モールドベースは、金型の頑丈な骨格として射出成形時の高圧に耐え、規格品の活用によって金型製作の劇的な効率化をもたらす土台部品です。製品形状やゲート方式に適したプレート構造の選定、さらには各部の摩耗対策まで見据えた緻密な設計が、長期的な量産の安定性と優れたコストパフォーマンスを大きく左右します。外側の骨組みと内側の造形部分、それぞれの特性を深く理解し、最適なアプローチを選択することが大切です。

プロテックジャパンは、創業100年を超える金属・樹脂の金型設計・加工技術を生かし、小ロット試作から量産まで柔軟に対応できる製造体制を整えています。金型設計やモールドベースの選定についてお悩みの際は、ぜひ一度ご相談ください。

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